スーツというものを着なくなって久しい。
サラリーマン時代は当然スーツだったが、独立して講習なんかで全国を飛び回っていた頃もレザージャケットにノーネクタイだったし、今ではスーツを着るのは冠婚葬祭事くらいだ。
だが、もともと服は大好きで、大学生の頃からバイトで稼いだお金の多くは、服代に消えていた。当時流行っていたワイズやイッセイミヤケ、コムデギャル。社会人になってからも、アルマーニ、ドルチェアンドガッバーナ、ジャンポールゴルチェなどに夢中になった時もあった。
一番高いスーツは、ゴルチェのもので当時30万円ほどで購入したと記憶している。アルマーニやゴルチェなど、当時は所有欲や見栄的な部分も多かったが、高いスーツは既製品でありながら着た時のシルエットがとても綺麗で、そこにも魅力を感じていた。
今の仕事をするようになって、取引先の多くが美容サロンということもあり、比較的ラフな格好で営業をするようになった。車から荷物を降ろし届ける作業的な仕事も多く、また、冬場の北海道では除雪作業後にサロン回りをすることも日常で、そのうちジャケットさえ着ることもほとんどなくなった(笑)
さて、自分は今年6月に還暦を迎える。
独立して今の会社の前身である北海道環境研究所を立ち上げたのが1992年。ちょうど30年の節目に代表を現社長に譲り、少し気楽な立場になった。アウトドア好きだから混雑しない平日にキャンプにも出かけたりして、少し我儘に過ごさせてもらっている。
そして最近また、服へのこだわりが再燃(笑)。少し前のブログにも書いたが、フィルソンも中学生の頃に見たアウトドア雑誌で目にしてから、ずっと憧れていたブランドだった。ちなみに、フィルソンのマッキーノクルーザーは森のタキシードといわれている。
思えば小さなことだが、中高生の頃に憧れたことの多くは結構実現している。
「アルマーニのスーツを着て仕事をする」こともそんな憧れのひとつだった。
これは高校生の時に読んだ小説の影響(笑)
「ボルボのワゴンに乗って、その屋根にはカナディアンカヌーを積んで、犬を連れて旅に出かける。もちろんフィルソンを着て。」という憧れも大まか実現した。ただボルボにも乗っていたが、カヌーで頻繁に川旅に出かけていた時の車は日産のアテーサだった(笑)
何より子供の頃に見たアメリカ映画のように、いつも傍らに犬がいる・・・という生活は社会人になってすぐに実現した。職場に犬と一緒に出勤という理想も実現している(笑)
いつか定年を迎えたら犬を連れて車で日本中を旅してみたい。旅館に泊まってもいいし、キャンプでもいい。
ただただのんびりと日本の美しい景色を楽しみたいという夢は、これからの楽しみとして、目下計画中である。

北出敏行

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