内閣府のウェブサイトにムーンショット計画というのがある。
人口減少が続いていく日本という国の、2050年の目指すべき国の姿について書かれているが、どこか不気味な恐ろしさを感じた。情報技術や人工知能、科学が進歩することで、解決できる問題も多くあるだろう。ただ、ここには人間らしい温かみというか、人と人、人と動物、人と自然との繋がりというものが感じられないのだ。
そう。例えるならSF映画なんかで人間がコンピュータに支配される、そんな世界を彷彿させるのだ。
自分が思い描く理想の未来は、昭和時代ように家族やご近所さんも親戚のように仲良く声を掛け合い、助け合い、逆ゼネコンによって川や里山がかつての姿を取り戻し、昔のように子供の声や豊かな生物で賑わう未来だ。
過疎地域であっても高度な医療技術なんかを情報技術でカバーし、地域格差を解消し、全国どこでも平等なサービスが受けられるために技術の進歩がある。
一言でいうと、豊かな自然と人の幸福感に満ち満ちた世界だ。神様が我々に与えた地球そのままの姿がそのベースにある。
戦後この日本という国は、合理性や利便性、効率というものを優先して経済発展を進めてきた。人の幸せ、幸福感というものを置き去りにして・・・。だから現在のような幸福度の薄い、閉塞的な社会になってしまったのだとも思う。
科学も技術も、人の為ではなく経済の為という価値観が、人から社会から幸福感を奪っていったのだと思う。
このムーンショット計画を読んでいても、何故か幸福感が伝わってこない。ワクワクしないのだ。
一度このこのムーンショット計画を読んでみてほしい。
https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html

北出敏行

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