たいふういっか・・・「台風が過ぎ去った後のように、周りが雑然とぐちゃぐちゃになるような騒々しい家族」の事だと小学校の高学年まで思い込んでいた(笑)。実は、かみさんもそう思っていたらしい(笑)。
この三連休最終日、台風18号は北海道を直撃。16日(土)は晴れたものの、17日(日)は早朝から雨に見舞われ、雨のキャンプ撤収となった。今回のキャンプも洞爺湖畔の財田キャンプ場。3回続けての訪問である。センターハウスのフライドポテトが地場のきたあかりを30分ほどかけて揚げる本物のフライドポテトで絶品なこととトイレもキレイであることから、本当はアウトドアが苦手のかみさんが、かろうじて付き合ってくれる数少ないキャンプ場のひとつだ。
この三連休は激混みすることが予想されたので、アーリーチェックインしてお気に入りの場所を確保。夜の寒さに備えて灯油ストーブも用意した。
ボーイスカウトをやっていたので小学校の高学年からキャンプにはまり、アウトドア歴は40年を超える。30代の頃はカヌーでの川下りなども楽しんだ。今はのんびりと過ごすキャンプが主流となったが、子供の頃の夢のひとつが、カヌーを積んで犬を連れてキャンプに行くことだったので、ある意味夢のひとつは叶えたことになる。⇦幸せ者
思えば1990年代、第2次キャンプブームでオートキャンプやファミリーキャンプに火が付いた。
札幌でも秀岳荘や石井スポーツの他に、WILD-1やULL(ウル)といった新しい大型のアウトドアショップやマニアックな個人経営のショップもいくつかあったりした。が、2000年を過ぎてキャンプブームが終焉すると、新しいこれらのお店は消えていった。このキャンプブーム終焉の背景には、携帯電話の普及が関係していて、人々の興味やお金の使い方が変わったからだと言われている。
そして今、第3次の空前のキャンプブームを迎えている・・・らしい。この背景にもやはり携帯端末が関係していて、インスタグラムなどでお洒落にキャンプを楽しむ写真などの拡散により、今までは全くキャンプなどのアウトドアに興味を持たなかった人たちが、ブームを支える中心層だと言われている。そして、この第2次キャンプブームと第3次キャンプブームには大きな違いがある。それは第2次キャンプブームが企業やマスコミの戦略によって作られたのに対し、今回のキャンプブームはSNSの普及によってもたらされたという事だ。消費者が繋がることによって流行やブームを創り、そこに企業が便乗するというカタチに変わっている。それは、江戸時代に歌舞伎や能などが庶民文化として花開いたことに共通している。
企業による流行ではなく、庶民による流行・・・これを文化と呼ぶ(笑)。
さて、それはそうと道具類もメチャお洒落に進化していてキャンプブームを支えている。自分もテントや便利で機能的な道具をいくつか新調した。でも驚いたのは、20万円を超えるテント、25,000円を超える椅子、60,000円のクーラーボックスなどまるで高級家具のような値段のものが、普通に売れていることだ。昔のキャンプ道具の値段を知っている自分にはちょっとビックリだが、「さぁ、キャンプを始めよう!」となると50万円近くかかるんじゃないかと皮算用してしまう(笑)。
ただ面白いのは、日本のバケツなどのトタン製品を扱っていた古い会社や洋食器や金物を作っている鍛冶技術の会社(職人技術)が、面白い製品を作ってアウトドアブームを賑わしてくれているも特出すべきことだ。
アウトドアを楽しむことは、素晴らしいことだと思う。生き抜くスキルも養うことができるし・・・。
自分もアウトドア好きが高じて、環境保全に役に立つ仕事を選んだ。
日本には、まだまだ豊かな自然が残っている。子供たちが自然の豊かさ・美しさ・怖さ・儚さを感じ育つことで、家族と過ごす時間の大切さや環境への思いやりを持つことに繋がるなら、このブームがずっと続けばいいなぁと思うし、古くからの日本の地場産業が栄えてくれれば、日本はもっともっと面白い国になると思う。

北出敏行

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