10連休のGWが終わった。おそらく10日間の休みは、社会人になってから初めて。
長い休みだと思っていたが、終わってみるとあっという間に過ぎ去った感じだ。
GWは恒例の新春キャンプ。今回はわが家には珍しく4家族でのグループキャンプとなった。
向かったのは、安定の洞爺湖畔・水辺の里 財田キャンプ場。前日に雪が降ったところも多く、峠越えを避けて高速道路で洞爺湖へ向かうも事故渋滞に巻き込まれ、チェックイン時間が1時間半ほど遅れるも昼前に無事到着。天候はあいにくの曇りで、設営し終わったころからシトシトと冷たい雨が降り出す・・・。
それでも子供たちは元気で、湖で魚を獲ったりと楽しんでいる。ここ洞爺湖はすじエビが獲れる。子供たちが獲ったすじエビは、夜のかき揚げの材料となった(笑)。また、アイヌネギも自生してして、天ぷらにして美味しくいただいた。自分も子供の頃、石川県の田舎に出かけた際には、近所の川でドジョウを獲ってはおばあちゃんに佃煮にしてもらって食べていたことを思い出す。そんな田舎も今では開発の波にのまれて、生き物もめっきり少なくなった。
翌日は天気にも恵まれ快晴。春らしい気持ちの良い朝を迎える。5時には起きてアンディとまりりんを連れて湖畔を散歩する。風もなくべた凪で鏡面となった湖面に中島や温泉街がくっきりと浮かび上がる。早起きは三文の徳とはよく言ったものだ。ゆったりとした時間が流れ、鳥たちのさえずりが耳に心地よい。キャンプで一番好きな時間は、、、と聞かれたら、間違いなく「静かな早朝のひと時」と答える。
さて、世界132か国の科学者が参加する「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」(IPBES)は6日、我々人間の社会・経済活動によって陸地の75%が影響を受け、約100万種の動植物が絶滅の危機にあるあるとの報告書を公表した。世界の海域の66%が影響を受け、湿地の85%は消滅の危機にあるとしている。
動植物の多様性があってはじめて豊かな実りとなる。ここ近年、ミツバチが減少していることは知られているが、花粉媒介生物が減少すれば年5770億ドルの経済的損失となり、我々の食糧問題にも大きく影響する。開発による自然破壊だけでなく、私たちが使用する化学物質による汚染、温暖化の影響など、早急の対応が求められている。
虫を捕まえたり、魚を獲ったり、野草を摘んだり、満天の星空を眺めたり・・・。そんな楽しみの中にこそ、幸福がある。自分はそういう時間にこそ心ときめくしワクワクする。キャンプ道具が進化し快適になったとはいえ、必要最低限で過ごすからこそ、知恵が沸き、工夫が生まれる。
しかし、そんな時間が今、失われようとしているのだ。経済活動と環境保護の両立。それはきっと難しいことではない。何故なら人類は何百万年もの間、そうやって生きてきたからこそ今がある。ほんの産業革命以後のこの200年だけ、おかしなことになっているだけだ。
自然の中で過ごす時間は、そんな大切なことを思い出させてくれる時間でもある。