1992年3月、某金融機関を退職し、その年の9月に(株)日本環境科学の前身である北海道環境研究所を立ち上げた。
組織にいるとどうしても「組織の常識、世間の非常識」に葛藤することも多く、「自分に嘘をつきたくない」という思いから自分で仕事を始めることに決めた。どうせなら環境や命に近い仕事がしたいと、山梨県に本社を構える(株)環境保全研究所の代理店として環境や健康に役立つ商品の販売からスタートした。
ただ当時は環境への社会の認識も薄く、SNSのない時代の販売は正直泥臭く、折込チラシや生保の営業所なんかで商品の紹介をさせていただいたり個別に家庭訪問したりと、今思えば胡散臭くてちょっと恥ずかしかったりもする(笑)
1997年にビーワンが発売されたことをきっかけに、美容室に対する営業スタイルに変わり、うさん臭さも薄れていく・・・。美容講習会の講師として全都道府県を制覇したことが、ちょっとだけ自慢だったりもする。
今では(株)環境保全研究所だけでなく、様々なメーカーさんの商品も扱っていて、ちょつとした美容・環境・健康商材の問屋的な立ち位置の会社として認知されている。
さて、決して順風満帆な道のりではなかったし、大口の取引先の倒産等大変なことも多々あったがなんとか30年頑張ってきた。ここ2年ははコロナ禍による影響で売上げも大きく落としているが、将来の展望が暗いかと言えば決してそうではない。会社経営に対して大ナタは振るう必要はあるが、自分の人生設計のほぼ予定通りに未来予想図が描けている。お取引先やスタッフに恵まれたからこそ、現在があることに心より感謝したい。
60歳を目前にして、会社も自分も新たな方向をしっかりと見据えられていることは、とても幸せなことだと思う。体力も落ち、健康面での不具合は多くなってきたが、まあなんとかやれている。
近い将来、社会が劇的に変わる。今まで信じてきたものが、崩れ去ってもおかしくない時代の中にいる。
その激流の中で自分が立っているために何が必要か、ということを常に意識しながらこの30年生きてきたつもりだ。
80歳まで生きるとして、残りの人生20年。思いっきり楽しみたい。

北出敏行

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